ポートランドのクラフト・ディスティラリー

サウスイースト・ポートランドのスピリット・メーカー達のエネルギーで、クラフト・ディスティラリーの時代が到来。

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ポートランドの活気あるクラフトビールやウィラメット・バレーのワインの品質に刺激され、クラフト・ディスティラリー達も成功への道筋をたどり始めました。

ディスティラリー・ロウ

セントラル・イーストサイドに広がる長さ約2キロ半メートルの地域は、蒸留所の集中するディスティラリー・ロウDistillery Rowとして知られ、蒸留所ツアーやテイスティング、販売を行っています。ディスティラリー・ロウ・パスポートDistillery Row Passportというガイドブックを購入すれば、無料テイスティングや印象をメモできる「テイスティングメモ」が付いているほか、レストラン、バー、ホテル等、50軒を超える加盟店割引が利用できます。

ハウス・スピリッツHouse Spiritsはジュニパーやカルダモン、オレンジピールやさまざまな植物を使って絶妙な味わいをつくり上げる「アビエーション・ジン」が人気。テイスティング・ルームではスカンジナビアのアクアビットからスタンプタウン・コーヒー・リキュールまで幅広く試飲させてくれます。また、ニューディール・ディスティラリーNew Deal Distilleryのスパイシーなホット・モンキー・ウオッカやジンジャー・リキュールなどは、あなたのカクテルに対する見方を変えるかもしれません。

季節のフルーツベースのリキュールで知られるストーン・バーン・ブランデーワークスStone Barn Brandyworksでは、果物の季節でない時には、ウィスキーやアップル・ブランデーをつかったOctober Dapple Appleなどを造っています。

近郊の果樹園でとれた新鮮なベリーをワイルドルーツ・スピリッツWild Roots Spiritsの蒸留酒で味わえます。レッドラズベリー、オレゴン・マリオンベリー、ワシントン州産のリンゴやシナモンの風味を生かしたすべてナチュラルな材料を使ったお酒です。

NW ディスティラリー・ディストリクト

ウィラメット川の対岸、ノースウエスト地区にもディスティラリー・ロウが存在します。 NWディスティラリー・ディストリクトといい、3軒の蒸留所が参加しています。

ハウス・スピリッツHouse Spiritsの共同創始者であり、著名な蒸留家、リー・メイドフが創立したノースウエスト地区のブル・ランディスティラリーBull Run Distilling Companyは原料を生かしたフレーバーを追求。800ガロンの蒸留器を2つ所有しており、オレゴン州最大規模。メイドフ氏は自社のウィスキーを持ってオレゴン州全体の蒸留酒を有名にする夢を持っています。

テキサス州出身のジル・クーラーが2017年に開業したのがフリーランド・スピリッツ Freeland Spirits。オレゴン州初の女性が経営する蒸留所です。伝統的な銅でできた蒸留窯で、13種類のドライ・ボタニカルを使い少量生産のジンを作ります。独自デザインの美しい涙型のボトルも特徴。2018年からはウィスキーも作っており、オーク樽やピノ・ノワール樽を使って熟成させています。蒸留所ツアーも開催しており、金土には併設バーがオープンします。

アリア・ジンAria Ginは伝統的な英国産材料を使ったロンドン・スタイルのジンを少量生産。ジュニパー、コリアンダー、カルダモン、レモンピールといった材料を達人がブレンドして作ります。テイスティング・ルームではストレートのジンやジン・カクテルを飲むことができます。

ディスティラリー・ロウの一部ではありませんが、2022年にオープンしたアビエーション・ジンは一見の価値ある蒸留所です。俳優のライアン・レイノルズがオーナーであることで知られています。

大きな蒸留施設のツアーが一般公開されており、ジン作りの裏側をのぞくことができます。ツアーの最後はライアン・レイノルズの書斎でエスケープ・ルーム体験ができるというおまけつき。併設のバーではジンのボトル販売はもちろん、カクテルも味わうことができます。

ポートランドのディスティラリー・ロウ・パスポートを購入し、テイスティング料の免除や最初のボトル5ドルオフなど、特典を使いながら蒸留所巡りをしてみましょう。